こころも元気に。楽しくいきましょう!

認知症の母(要介護2)と暮らす日々。家族として何ができることがあるか、探っています。

【認知症】仕方ないは、切ない言葉。<父の帽子><認知症>

私の部屋から、父愛用の帽子が出てきました。

抗がん剤の影響で髪が抜け落ちた頃、父が病院内のコンビニで買ったものです。髪が生えてきても、気に入ったのか、父は出かけるたびにかぶっていました。

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 帽子を見た瞬間、父に励まされたように思えました。

父が死んだ日、本気で私が先に死にたかったと思っていたあの頃から、ずいぶん復活したと思います。いつも書いていますが、ここまで来れたのも、お薬とデイのおかげです。

 

でも、母は帽子の存在、父がかぶっていたことを思い出せないようです。認知症だから仕方ない…またもや、「仕方ない」を発動させてしまいます。

 

大事な用件を忘れても、最近の出来事を片っ端から忘れても、コロナウィルスおよび危険性をなかったものにされても、ニュースもなかったものにされても、暴言や暴力に遭っても(幸い、今はありませんが)、「仕方ない」で終わってしまいます。悲しいですが、これも仕方がありません。認知症が治らない病気である以上。

 

父をしのんで、外出時には、この帽子をかぶってみたいと思います。多少は、寒さ除けになるでしょう。

もし、私を見かけても、がん患者でなくただかぶっているだけなので、どうぞご心配は無用でお願いします。紛らわしくて、申し訳ありません…。

 

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