短期記憶がすごかった。<認知症><お出かけ>
お出かけは、母にとって良いそうです。
先日、アルパークへ行ってきました。広島以外の読者の方にご説明しますと、郊外にあるショッピングセンターのようなもので、29年前にできたそうです。
そのうち、天満屋側が経営していたほうが今月末に閉店するということで、この間行ってきました。中に入る前から、外は人でいっぱいでした。
これくらい、人が来てくれたら存続できたのに…と自分もその中の一人であることを棚に上げて、思いました。わかりやすいイメージで言えば、「〇〇ラストラン!」の時だけ、大勢人が来てくれる、あの現象と同じですね。
私は閉店する前に、母とアルパークへ行こうと話しました。名残惜しむ気持ちは特にありませんでしたが、日曜日のお出かけ先にと選んだのです。
人が多い、その感覚は母にもあったようです。ただ、何回も、いえ何十回も母は「人が多いね」と言います。その都度、「今月閉店だからね」と答え、ええ!と驚かれます。何度も何度も驚かれました(笑) あと、「今からどこへ行くの?」も頻発しました。短期記憶がすごいことになっていることを、改めて確認した思いです。
もうすぐなくなるお店で買っても、寂しいだけだから買うまいと思っていたのに、旅行ケースを買いました。ミッキーと柄の可愛さについ…。母はちょっとでも気に入ったものがあれば、値段を気にせず、推してきますが、私が唯一買ったものでした。どこかの社長さんや外国の大金持ちでもない限り、財布には気をつけているのです(笑) 旅行ケースは、国際線の機内持ち込みに対応しているそうです。
「これで、どこへも行けるね」となぜか、母のほうが盛り上がっています。
私も働く先がなくなる悲哀を味わったことがありましたが、この時の店員さんは対応がとても素敵な方でした。母の華麗な?ボケにも笑ってくださり、私の質問にもすっと答えてくださる。もう数日でなくなる店舗なのに…。とても見事でした。職業人として、素晴らしいと思いました。
簡単ながらも、お買い物をしたあと、ほかの棟(閉店しないほう)を見て、お菓子を買って帰りました。3日分もつといいなと思いつつ…。