家族は介護要員であって、介護要員でない。<認知症><介護>
うちの親もよく言うけれど…家族は介護要員であって、介護要員でないよ…
母だけかもしれませんが、娘や嫁を介護要員扱いしてもいる話を聞くことがあります。
「息子や娘がいても、施設に入った」「嫁がいるのに、施設のお世話になった」とか。
違うよ、息子や娘、嫁がいようが、アマチュアだから、プロにお任せするんだよ!
悪くならないためにも、冷静な目とプロの技にお願いしているんだよ!
いつも、そんなことを言っています。介護にかかわるけれども、施設にお願いすることは、決して責任逃れではない、そう思っています。それには、こんな理由があります。
第一、介護離職して、収入が消えたらどうするのでしょう?
収入源を断ち切って、一人で徘徊する親の面倒を見ないといけないのでしょうか?ましてや、配偶者の親のために、仕事も放りだしてしまうのでしょう?
仮に就職しても、前職と同じくらいの収入を得ることは困難に思えます。年下の上司に気兼ねする日々になったりします。
無収入でも、親の年金があるうちはいいけど、親が死んだら、最悪生活保護しか収入の手段がなくなります。
親がより良い人生を送ってもらうためにも、子どものより良い人生を送るためにも、最悪の状況から少しでも逃れるためにも、いろんな人の手を借りたほうがいいのではないかと思います。
想像してみてください、認知症の親と、自ら仕事を手放し、人とのつながりが途切れた娘もしくは息子だけと一緒にいる世界を。しかも、子は介護に詳しくないゆえに、ますますひどい状況になるような気がする…。
これらのことを言葉と場でチョイスして、母に言って聞かせます。
私も頑張るけど、それも介護にうといアマチュアの悲しさ、面倒をみきれないこともありうる。
今年の流行語ではないですが、一つのチームで要介護者を見守り、介護したほうがいいような気もします。
ましてや、治る見込みがない認知症だったら尚更ではないかと思っています。
共倒れにならないためにも。